お米の味が決まる比率は、米自体とその炊き方で1:1とも言われていますが、
お米を炊くときに気を付けていることなどを綴ります。

今日のお米の気分

食卓にお肉やお魚が上がる場合は、さっぱりとしたお米と食べたくなります。
おかずに合わせて、精米や炊き方を考えるというのは生理的な欲求だったりします。

老舗のお寿司やさんで「シャリ(酢飯)には古米を使う」と言う方がいらっしゃいますが、
ある整体師の方に言わせると、
生の魚を食べるときに、お米の「気」まで強いと、身体への負担が大きいそうです。
なので動物性のものといっしょに食べる時は、気の抜けた古米が良い、とか。
この話、真偽はわかりませんが、少なくとも古米の方が2割以上吸水率が高い気がするので、
単にすし酢をよく吸ってくれてべたつかないっていうのが一番の理由でしょうけれど。
江戸時代なんかは、古米の方が新米より値段が高く、2割増しで流通していたとする本もあります。

「コシヒカリ」が登場したのは70年代以降で、70年代は劇的に食事が西洋化した時代なので、
それに応じてお米にも同じような味の濃厚さを求めるようになった、とされているようです。
「コシヒカリ」登場以前は、もっとお米の品種は多様だったみたいだし、
食べ方も感じ方も多様だったのではないでしょうか。
今でも東北の一部の方では、新米をあわてて食べるのではなく、
故意に熟成させてから食べるところもあるとか。
でも、これらのすべてが2次3次情報(※)ですし、断定してしまうと狭小な価値観になってしまいそう。
どちらにしても、多様である方が豊かな気がします。
(※特筆すべきは民俗学者の
宮本常一氏や植物遺伝学の佐藤洋一郎氏の文献など)

玄米か白米か?

以前、玄米菜食の方のお話を聞いた時に、
菜食の方は動物性のものを摂取されないので、「もちもち」としたお米が食べたくなるんじゃないか、
と感じたことがあります。故に、玄米菜食の方の玄米の炊き方の技術の高さにいつも感心します。
正食では、玄米は「陽」の食べ物でもありますが、
圧力鍋等で強い圧力をかけることは、食べ物をより「陽性」にするそうです。
陽性過多になるのを嫌って、夏(陽)の季節だけは、玄米ではなく白米を食べたり、
冷麦を食べたりするのを指導される方がいますが、理にかなった話だなと思います。

今の3倍の量のお米を食べていたとされる昔の人たちが、玄米ばかり食べていたかというと、
そうでもなく、お米に麦を混ぜたり雑穀を混ぜたりして次のお米の収穫までつなげたり、
収穫祝いや正月にだけ新米を食べて、すぐ古米に戻って食べたそうなので、
今の「新米で玄米食」というスタイルとは、ずい分違うのかもしれません。
また、コクゾウムシが付くと、胚乳まで食べられてしまうので、
純粋に「玄米食」とは言えなくなってしまうようです。

でも、カテゴライズばかりに気をとられていると、本末転倒になってしまうので、
自分の体調や食事の内容・食べ合わせなどを考えて、
その日のお米を、玄米にしたり胚芽米や白米・分づき米にして食べたりと、
こちらも多様な気分でいけると1番いいかな、と思っています。
特に今我が家では、子どもが小学校低学年生なので、白米が多いです。
高いとされている玄米の排ミネラル作用とか、子どもの咀嚼力などのバランスから、
白米かときどき分つき米といった感じです。

精米する

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お米は、なるべく炊くその都度に精米すると、美味しい気がします。
色んな精米機が出ていますが、当家で使っているのは、
以前○カイチ事典で掲載されていた
「サタケ」の精米機(撹拌式)です。
どちらにしても精米しているときに、温度が高くならないものがお米の味を悪くさせないようです。

とぎ水

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まずお水です。
お米は乾燥した状態なので、当たり前ですが吸水性が高く、水も味を左右すると言われているので気を付けたいところです。
専門家の方いわく、特にお米を洗うときの最初の水が肝心、とのことです。お米をとぐ前に、きれいな水でざっと汚れを流してから、といでいきます。料理研究家のホルトハウス・房子さんによると、「お米は100回とぐ」そうですが、私も白米は何度もしっかり研いだ方が、たいてい美味しく食べられる気がしています。
同じ古米の白米でも、よく洗ったのとそうでないのとでは、味がずい分違いました。
当家では浄水器は
「ハーレーⅡ」を使っていますが、他の浄水器と性能を比較したことがないので、機能のことはどうこう言えません。

米あげざる と 浸水


komeagezaru白米の場合、お米を研いでからざるに上げるかどうかは、好みによる気がします。米あげざるに上げた方が、粒がしっかりする気もするので、チャーハンやすし飯に向いている気がします。それでも普段は、米あげは5分もすればいいくらいでしょうか。当方のお米を食べていただいている方のお話では、ざるに上げない方が好き、とのことです。米をざるにあげるのは一種の儀礼のようで、それをすることが満足を生むのかもしれません。



浸水時間は玄米の場合は特に注意が必要なようで、アブシジン酸という発芽抑制因子の毒性を無毒化することを勧めている方が沢山います。
玄米は夏の場合12時間、冬の場合24時間浸水が必要なようです。
分づき米も、その都度精米するようにして、とぎでぬか分をよく洗ったら、浸水させずに炊いた方が、アブシジン酸が活性するのを抑制できるみたいです。詳しくは
グレインマスターのページなどを参考にしてください。

炊飯器

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我が家で使っている炊飯器は、今は無き大好きなブランドだった「サンヨー」製のECJ-XW100です。純銅製の厚釜で、圧力IH。そんなに高額な炊飯器ではありませんが、デイリーユースとして全く不満のない炊き上がりです。炊飯器に助けられていると思うところが多々あります。

圧力鍋

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玄米を圧力鍋で炊くときに使っているのが、ドイツWMF社製のパーフェクトプラスです。玄米食の方に6ℓ以上あった方が美味しく炊けるよと教えていただいて買ったものです。WMFマーク入りの丸いピンが上がってきて、圧力を弐段階表示してくれるので、とても扱いやすいです。あとプラスチック部分があまり使われていない方が持久力があるのかも、と思います。このWMFはハンドルがプラスチック素材ではありますが、ガスの火で焼けないように口金がついています。
我が家で採用している圧力鍋での炊き方は、ある方から教わったユニークなやり方なので、
一応、内緒です。

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最近、鍋でお米を炊くのにはまっています。
2合で炊くときには直径20㎝の
ル・クルーゼ、3合以上の時は直径24㎝のクリステルと、使い分けしています。
単純に小さめのル・クルーゼと大きめのクリステルの持ち合わせしかないからです。。


この時ばかりはざるに研いだお米を5分くらい上げます。水加減は米2合に対して水が400cc~450ccって感じです。
「はじめちょろちょろ中パッパッ」を念頭にしながら、初め弱火で、沸騰してきたなと思ったら中火にして7分前後待ちます。
トータル20分もあれば炊き上がります。多分、誰でもすぐにコツをつかめるんじゃないかしら。
それが「火」というシンプルな魔法が故。不思議なものです。
炊き上がったら火から下ろし、保温したまま、鍋の底にぬれ布巾をあてておきます。
そうすると、鍋にお米がくっつかず、無駄なく食べられます。

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子どもも、鍋で炊いた方がよく食べる気がしています。なんていうか、さわやかなんです。
意外や意外、お鍋で炊くのは簡単です。
自分の道具と技術では、電気で炊くより、やっぱり火で炊く方が美味しいと思う。

(つづく)